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人形ヒティの冒険　世界少女名作全集3 フィールド作　久米元一訳　講談社

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『人形ヒティの冒険　世界少女名作全集3 フィールド作　久米元一訳　講談社』はセカイモンで9eb56c35から出品され、325の入札を集めて01月06日 16時 52分に、1638円で落札されました。即決価格は1638円でした。決済方法はに対応。大分県からの発送料は落札者が負担しました。ＰＲオプションはストア、取りナビ(ベータ版)を利用したオークション、即買でした。

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〈解説文は全て独自で書いております。無断使用はご遠慮下さい。〉

★昭和42年（1967年）第17刷発行。函付き。
★函＝全体に強めの経年ヤケとスレ傷汚れ、
　　　角スレ、小口側にテープ補修有り。
★本体＝角スレ傷有り。三方に経年ヤケ、微細な
　　　汚れ有り。本文紙面やや黄変有り。

★★上記以外、製本は堅牢で、ご愛読に支障は御座いません。然し乍ら、57年経過の古書です。経年の傷み等、気になる方はお避け下さい。

　人形が主人公の本、大好きです。お人形が生きて動いて感情豊かで、しかもその世界は可愛いミニチュアの世界。

　主人公ヒティは、17cm程のナナカマドの木切れから作られたお人形です。ビスクドールで言えば、ミニョネット、木製なのでペグドールかな？

　人形ものの大家といえば、ルーマー•ゴッデンの「人形の家」が有りますが、こちらのヒティの冒険は桁違いです！

　普通は、人形にとっての冒険は子供とお出掛け、ぐらいですが、ヒティは捕鯨船に乗り、遭難して土人たちに捕まり、助かって今度はインドへ渡り、後にアメリカへ、と波瀾万丈の人形生？を送ります。

　経験豊かなヒティならではの見解の言葉も印象に残ります。

　アメリカへ戻り、新しい主人となった少女サンクフルに、パーティーへ連れて行かれたヒティは、招待客の少女達から悪口雑言を浴びせられます。

　古臭いだの、ゴミ溜めから拾ったやつだの。そう、ヒティは遭難したり数々の辛い目を乗り越えて、傷んでいたからなんです。

　ヒティはこう考えます。「顔や姿の美しさだけが、この世の全てではない」と。ヒティは、自分が悪口を言われている間は、サンクフルが虐められないで済む、役に立てた、と思っていたのに。

　何と！そのサンクフルがヒティをソファの隙間に突っ込んで、新しい人形を買ってもらってしまうのです！ああ、何と言う裏切り行為。この仕打ちに、ヒティは心から傷つきます。

　昨今のルッキズム云々も解りますが、ヒティのような、心磨きも大事と訴えたい。

　本作は後年、タイトルも訳者も変わって文庫版が出ていますが、本書の挿絵の味わい深さ、訳文のこなれた優しい調子は捨て難い魅力があります。

　状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さい。

古書にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。